瞑酩走

走り、酒を飲み、気ままに、寅さんのように。

食欲の秋、走欲の秋、性欲は無し

木曽路までの道のりは長かった。初めての長野、慣れない首都高、頻繁に出る小便。行きの高速は八王子から渋滞。小便が限界を超える寸前に、降りたくもない相模湖のトイレで間一髪。
現地には16時前には着いた。古びた木曽路の温泉街。8月にしては気温も低く今にも雨が降り出しそうな天気。それがよりいっそう哀愁を強くする。曇って見えないが、一年前には御嶽山の噴火もあり多くの犠牲者が出ている。何か重苦しい雰囲気が漂っている様に感じるのは気のせいだろうか。


17時から競技説明を兼ねたレセプションパーティーが、スタート地点近くの公民館である。5分前に行くと既に2階の会場は大勢の人で熱気に包まれていた。20台はあるテーブルの周りは人で一杯。受付でオードブル弁当をもらい、一人、隅で会場を見渡す。8割は男性だろうか。テーブルの上にはビールに地酒。町長の乾杯の音頭で始まる。お偉いさん、選手がビールを旨そうに飲むのを見ながら喉を鳴らす。今日ばかりは我慢だ。
10分もしないうちに大会委員長からの競技説明が始まる。コースはある程度わかっていたが、画像で見るとストレートに伝わってくる。100Kで高低差は3800m。初の100Kでピンとこないが、野辺山より高低差はあると嬉しそうに委員長は話していた。
30分程で説明は終わり、帰りに缶ビール2本頂き会場を後にする。
軽の狭い車内で冷え切ったオードブルを食べ、米も家から持ってきたサトウのごはん。冷え切った鮎の塩焼きに冷や飯の味は忘れられない。お茶で流し込み腹を満たす。
食べた後は何もすることがないので、前日に買っておいといた、鏑木毅著「極限のトレイルラン」を読む。読んでいるうちに明日やる100Kが、いつものロードレースの様に軽く思えてくる。そのうち目は冴え、とても眠れそうにない。弱い雨も次第に強くなり、車体に当たる雨音が耳に響く。狭い車内で何度も寝返りを打ち、その度に時計を見る。時間だけは確実に過ぎていき、寝れない焦りから更に寝れなくなってくる。とにかく目だけは閉じて、起床時間の5分前にはスマフォのアラームを切って身体を起こす。興奮からか意外にも頭は冴えていて、身体も怠さはなく一安心。
おにぎり、パン、ゼリー、ポカリなどを摂り、トイレを済ませ、着替えてスタート地点に向かう。雨は止む気配はなく、天気予報でも一日本降りの予報。気温も上がらず少し寒いくらいだ。ただでさえ初100Kで不安なのに、この気象条件が追い打ちをかける。念のため500円合羽をはおり、薄手のアームウォマーする。
薄暗い中、約400人のランナーが5時スタートを待っている。どのレースでもぎりぎりの時間に行き、今回も5分前に最前列に並ぶ。
ウエストポーチにはパワージェル6、塩羊羹5、アミノバリュー5、塩タブ5。水分はエイドとこの気象コンディションなので持たず。
地元の若い方の選手宣誓の後に、近所の方々に見守られながら5時にスタートする。


とりあえず今日はここまで。久しぶりのパソコンなので疲れた。昼は家族で食べ放題に行き酒も飲んだが、今朝は休みで5時半から31k走り、途中15kをビルドアップで追い込んでいる。昨日もハーフレースで3位に入賞できた。なんだかんだ理由を見つけては飲んでいるが、今晩も飲んでも罰は当たらないだろう。
今日は娘の誕生日でもある。

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