瞑酩走

走り、酒を飲み、気ままに、寅さんのように。

ポンコツでも

前回の続き


道路を挟んで話し終えた最強ランナーが向かった先は、いつもの時間に、いつもの川のスタート地点へ。そこにはいつものメンバーが居たと、数時間後のラインで知る。
そこで彼が発した言葉は
「鷹さん、k〇さんは自己判断で自粛するそうです。自分も止めるので云いに来ました」


各自やるというので離れて見ていたら、五メート間隔でスタートしたもののそこはビルドアップ。最後は縮まっての混戦集団走。


みんなの意識の低さに愕然としたと、ラインは終わっていた。


彼はその日は仕事が休みだった。休日には近所を20~30kジョグが鉄板メニュー。彼とは7、8年の付き合いで、練習だけでなくレースで遠征したのも数知れず。その彼の性格を知り尽くしているだけに、休日に仲間のために往復14kもかけての行動に驚き、頭が下がる思いだ。


いつもの川をいつもの時間に通り過ぎた自分を恥じ入るばかり。


10日 17.32k 1:47:03(6:11)帰宅ジョグ(24)


11日 走らず


12日 41.66k 3:51:18(5:33)運動公園~国道~隣の市の川へ


8時35分から走る。ロング走のわりに便所は一度のみ、しかも便所で。


13日 3.44k 39:14(11:24)階段トレ12往復(41)


14日 走らず


先週金曜日からみぞおち辺りに違和感があり軽く押すだけで痛む。気にはなるが走れるし食欲も酒欲もある。しかし不安、こんな痛みは初めてのことだし病院に行きたいが、このご時世でこの程度で病院に行って良いものなのか。迷った挙句、感染リスクもあるが入院したことがある総合病院へ。
この日に行ったのは主治医が夕診担当だったからだ。仕事を定時で終わらせ受付終了18時の15分前に診察券を機械へ差し入れる。
新型コロナウイルスの影響か以前とは診察場所が変わっていた。対策として受付スタッフは全員マスク、これは当然として驚いたのはゴーグルをしていたこと。もう一つ驚いたのは患者は車椅子の90歳前後のおばあちゃんと私だけ。今まで何度も夕診に来ているがこんなことは初めてで


「患者さんいないですけどこれもコロナの影響ですか」


「いや、4時半の始まる時間には普通にいらしたんですよ」


少しだけめんどくさそうに問診票を受け取った看護師が云った。


5分も待たないで呼ばれ診察室へ。


主治医のÑ医師もマスクにゴーグル、私が座るといつもの柔和な顔で


「どうしました」


「先週の金曜日からみぞおち辺りに違和感があって押すと痛いです」


パソコンのデータを見ながら


「昨年カメラもやってますね。ピロリ菌もなかったですね」


「なかったはずです」


「え~ないですね。ないです」


身体を半身私に向け左手でみぞおちを軽く押しながら


「痛みはそんなに強くないでしょ」


「う~ん、まあ、はい」


「これね胃がきれいな人、なにもない人によくある機能性ディスペプシアといって、心配ないですよ」


「カメラはやらなくても大丈夫ですか」


「カメラはやる必要ないですよ。大丈夫です」


「すぐ悪いほうに考えてしまうので」


「それもこの原因にもなりますから。薬出しますから」


「わかりました。安心しました。カメラは11月でいいですか」


「はい、その頃で」


「わかりました。ありがとうございました」


スキップしたいくらいの安心感に包まれ会計待ちの長椅子へ。


会計待ち時間も数分かと思いきや15分は待ったか。呼ばれて行くと気の弱そうな男性スタッフが


「お会計3160円になりますね」


なんで問診だけでこの高額に?


「あれ、院外処方に〇したけど、これ薬代入ってません」


「いや、院内処方で受け付けてますけど」


「いや~院外処方にしたけど、いまからできない」


「いまからですとだいぶ時間がかかりますけど」


時間の前にだいぶというかぶせ方をしてきた。


顔を見たら目が泳いでばつの悪そうな表情になっていた。院外処方でジェネリックで少しでも安く済ませようと考えていたが、めんどくさいのが見えたしこちらもめんどくさいので


「いいです。カードでお願いします」


薬ができるまで5分。もらいに行くと小柄な20代後半の女性薬剤師が奥から出てくる。


番号札を渡すとすぐに持って来て


「30日分、一日三食前に1錠、、、、、、、、、、、、、、、、」


蚊が鳴くような声で最初しか聞き取れない。


「30日、そんなに。酒飲むけど飲む前に薬のんだらやっぱりだめですよね」


「???????????????????????」


なにを云っているのかさっぱりわからん。


他にも訊きたいことはあったが諦めた


「はい、ありがとう」


主治医は神の手を持つ内視鏡のスペシャリストだが、他のスタッフはなんだかな~。



会計待ちのと女性の若い看護師が二人並んで歩いていたが、二人ともマスクもゴーグルもしていなかったのは謎。


15日 7.24k 35:59(4:58)昼休みジョグ(42)


    18.21k 1:44:10(5:43)帰宅ジョグ(25)


昼休みジョグの公園は土日並みの人出。マスクジョグだが止めて階段トレにしたほうがいいか。


帰宅ジョグはキロ5切りを狙い好スタートだったが、800m走って大通りの国道に出たら強烈な向かい風。これで気持ちまで吹き飛ばされる。ザックの重さ10k以上も言い訳にもならず。


16日 30.26k 2:52:24(5:42)運動公園グルグル折り返し


二度寝し5時35分起床。無調整ホット青汁豆乳を摂り6時11分から走り出す。今朝もいつもの川へは行かず一人運動公園へ。いつもの川を通り過ぎながら誰か居るか見るが、この時間は他のランナーや散歩の方々で見当たらなかった。


二週間もスピード練習していないと明らかに走力が落ちたと感じる。昨日の帰宅ジョグと変わらないぺーすなのに尻からハムストリングは痛くて足は上がらず、フォームがぎごちないのが自分でもわかる。


もうタイムや結果を追い求めれる身体ではなくなったのかも知れない。


身体に負担をかけないでゆっくりでも走れれば良いのではないか。


いまはコロナに感染しないで過ぎ去ることを待ち、一日も早く安心して過ごせること。そう思い願うことしかできない。


外を気兼ねなく走れる日は来る。


ポンコツな身体に耳を傾けて。


そんな日が来るまで

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